ほどける
夕方立ち寄った奥沢神社
この時刻は もう誰もいない
大きく開かれた社殿は、この時刻でも訪れた者を明るく迎え入れてくれた
そこだけ森が残されたような境内
しずかに響く水音
弁財天?
市杵島姫命様?
呼んでくださいましたか?
一回りして境内を後にしようと思ったところで
このやさしい色に出会いました
まだ細い幹から伸びた いくつかの枝の先に
ぽつり ぽつりと
やさしく花を灯していました
こうありたいと思わせてくれる美しさでした
とがる気持ちや
焦りや 急かされる感じが
すうーっと 消えていくようでした
ほどけていきました
0コメント