寅さん
「寅さん」の映画を初めてみた。
感動した。
映画の内容自体にも感動したが、
観に来ていた人たちの気持ちまで、
例えば一緒に笑ったり、
時々ぼそりと思わず呟いてしまったような言葉が聞こえたり、
途中でトイレに立つ方がいたり、
並んで座ったご夫婦同士ボソボソ話していたり、
さっきまで笑っていた隣席の老紳士の涙を流されている気配だったり、
そういう中で感じることができ、
心がほぐされたようなあったかい気持ちになった。
エンドロールが終わった時、どこからか起きた拍手。
思わず拍手したくなる気持ちが私にも伝わってきた。
「あー、懐かしかったなぁ、楽しいなぁ」と呟きながら席を立つ男性、
「長時間で疲れなかった?」と聞く同行の若い方に「面白くってちっとも疲れない、泣いたり笑ったり」と溌剌とした声で話す老婦人、
そんな情景も含めて、心に染みるいい映画だった。
映画館を出ると、みなとみらいは すっかり夜景。
多くの人が行き交う通り。
それぞれに幸せや苦しみや喜び悲しみを重ねながら、今日も、今も生きている。
そんなことを感じながら歩いた。
積み重ねてきた思い
「思い」の重なりが
人の心にはどれだけ積もっているのだろうか
お正月に集えるということ
実家があるということ
故郷があること
懐かしい友がいること
家族がいること
そういったものの有り難さ
尊さ
そういったものが
街ですれ違う全ての人々にも
それぞれにあり
それは現在進行形で
今も
人も
人の一人である自分も
「思い」を重ねながら
歩いている
命を生きている
尊い命を生きている人が集まって
作られている
今
この目の前の世界
時
胸がいっぱいになる
胸が熱くなる
人誰をもが愛おしくなる
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