冬からの問いかけ
昼に感じた冬の匂いが
夕方には
いっそう強く
懐かしく
感じられました
わずかな空き地には
茶色くなったネコジャラシが
冷たく乾いた北風に
ぶるぶると体を揺らし
耐えているようでした
この頃届きはじめた
喪中を告げる葉書たち
百歳
百三歳
九十八歳
ご長寿ばかりかと思えば
五十五歳
六十歳
それぞれの寿命を生きて
残るものに何かを伝えて
還ってゆく命
命の営み
ものいわぬネコジャラシも
やがて土に還り
新たな命に
精いっぱい生きた命は
その死を怖れたりはしない
見事な生き様
今 生きている
この命を
精いっぱい生きずに
どうする!
冬からの問いかけに
胸を張って答えよ
お前の生き様で
見せてみろ
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